医師監修 美容コラム

唇全体でハート型を作ることで愛され顔に

リップ

若い女性を中心に人気のハートリップ治療とは唇のヒアルロン酸注射と口角下制筋のボトックス注射を掛け合わせた方法になります。
どのような治療方法なのか詳しく説明しますね。

注入のポイントは?

注入のポイントは「唇の輪郭」です。上唇の輪郭の山を強調するために、赤い唇の輪郭の辺縁にヒアルロン酸を入れていきます。

次にボリュームですが、上唇は左右の外側と中央の3枚で構成されていますので、ここを中心にボリュームをつけていくと皆さんが希望されるM型に近づいていきます。
下唇は逆で、中央を境にして左右2枚で構成されていますので、右側と左側で注入しています。唇に関しましては、理想の唇の写真を持って来られる方が多いです。例えば、下唇を中心にボリュームをつけたいとか、好みがありますので、そこは個々の希望に合わせて対応しています。

若い方とお年を召された方の違いとして、唇も加齢の変化がありますので、ボリュームの減少が挙げられます。キューピット弓と言われる部分の辺縁の輪郭が少しぼやけてきます。

後は、鼻と唇に繋がる人中(じんちゅう)も段々と平らになってきますので、年齢が上がって、この辺りが少し平らになって、少し辺縁も目立ちにくい方には、人中にもヒアルロン酸を注入したり、より天使の弓(キューピッドボウ)と言われる山の部分を強調することに注意して注入しています。若い方であっても、同じような場所に入れていくことは多いです。

若い方が希望される箇所は、人中の長さですね。鼻と唇の距離を気にされている方が、実際に上唇にヒアルロン酸を注入すると、少し唇がめくれるような形になり、人中の長さが少し短く見えることから、この部分の注入は患者様からの評価が高いです。

唇上下のバランスも、上唇が下唇より少し前に出ている方が美しいと言われていますので、ヒアルロン酸を注入することによってそのような形に持っていきます。
これはEラインと言われる、鼻先とアゴの最も突き出た部分を結んだラインが、ちょうど上唇に当たるような形が一番綺麗な横顔のラインになるようにするのと関係してくる話ですね。

口角は皆さま結構気にされると思いますが、ヒアルロン酸注入で口角そのものを上げるのと、ボトックス注射で口角下制筋という口角を下に下げる筋肉がありますので、そこにボトックス注射を打つことで、口角を上げる筋肉と下げる筋肉のバランスを調整して口角を上げるといった効果があります。ヒアルロン酸注入と併せて行うことでより効果的になります。

効果の持続は?

実際に使用しているヒアルロン酸注射の薬剤は、アラガン社製のジュビダームビスタ ボルベラXC。これはジュビダームの中でも一番柔らかいものになります。ボトックス注射の薬剤もアラガン社製のボトックスビスタを使用しています。

ダウンタイムは、内出血が出ることはあります。その場合は、唇が一部紫っぽく見えたりします。大体、7~10日間くらい、口紅で隠す対応が必要になる場合もあります。針を刺しますので、少し腫れます。直後は実際の仕上がりより、1~2割り増しくらいの感じに仕上がることが多いですが、翌日には腫れ自体は落ち着き、内出血が出る方は、出てくる感じになります。

効果の持続は、ボトックス注射が4~6ヶ月くらいで切れてきます。ヒアルロン酸注射は柔らかいヒアルロン酸だと硬いものに比べると吸収が早く効果の持続は短いですが、唇は意外と効果の持続が長く、1年は普通に持つイメージです。

今回は、ハートリップ治療についてお話しました。ヒアルロン酸注射とボトックス注射を掛け合わせることで、唇の縦ジワが改善されたり、口角が下がって不機嫌そうに見えるのが改善されたりと、若い方だけでなく、お年を召された方にも人気の治療です。唇がふっくらする事でお顔の印象も変わりますので、ぜひ、お悩みの方はご相談にいらしてくださいね。

岩井 謙治院長

この記事の監修

銀座みゆき通り美容外科大阪院 
岩井 謙治 院長

経歴

2004年
神戸大学医学部医学科 卒業
2006年
金沢医科大学病院 形成外科 入局
2011年
京都大学病院 皮膚科 入局
2011年
兵庫県立塚口病院 皮膚科 医長
2013年
北山武田病院(旧城北病院)皮膚科 美容皮膚科 医長
2015年
銀座みゆき通り美容外科大阪院 院長 就任

<所属学会・団体>

  • 日本美容外科学会
  • 日本美容外科医師会
  • 日本形成外科学会(形成外科専門医)
  • 国際形成外科学会
  • 日本皮膚科学会
ページ先頭へ